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6 Scenes for Strings “Praying in Sorrow”

弦楽の為の6つの情景“悲しき祈り”

 

ここでは彫刻とのコラボレーション企画で書いた組曲を紹介しています。

 

※譜面はYouTube下のSheet Musicから開けますので印刷等ご自由にどうぞ。

尚、それぞれのパート譜が欲しいという方はpdfファイルにて差し上げます。

上記Contactカテゴリよりお知らせ下さい。

6 Scenes for Strings “Praying in Sorrow”

弦楽の為の6つの情景 “悲しき祈り”

 

6つの情景を表現した弦楽の為の組曲です。

 

Ⅰ- 門出

Ⅱ- 追憶

Ⅲ- 憂慮

Ⅳ- 憎悪

Ⅴ- 悲嘆

Ⅵ- 終焉

 

※1曲1曲が短いので、1つの動画にまとめています

 

今回、縁あって彫刻家の南部治夫先生とのコラボレーションにて、楽曲を提供させて頂きました。

2014年夏、東京銀座にて行われた個展でのメイン作品である「悲しき祈り」を題材とした楽曲となっております。

 

この彫刻家は「人間の汚い部分こそ人間の本質であり芸術の真髄である」と謳っている芸術家で、「憎しみ」や「怒り」、「悲しみ」や「不安」を表現した作品を多く生み出しています。

この「悲しき祈り」という彫刻作品を“演者”と例えるならば、僕の音楽は“ロケーション”

この彫刻作品から連想される情景を音で表現しました。

 

芸術作品に答えはあってはならないというのが僕の芸術に対する観念であるため、この彫刻作品がどのような背景で作られたかはここでは記述いたしません。

代わりに僕がこの彫刻作品を拝見して直感的に感じ取り音にした情景とイメージを表面的に記述しますと、この女性の祈りの対象となるものは第三者である「故人」であると感じました。

今回書かせて頂いた楽曲の中では、この女性はあくまで脇役で、主役は今まさに冥界へ向け歩んでいる「故人」

この「故人」を極楽浄土へ導くよう祈るのがこの女性。

 

今回の楽曲では、極楽浄土への道中、「この世」と「あの世」の狭間にいる人間(故人)の心境・感情を表現しています。

感情を連想させる情景を音で表現するというのはかなり神経の使う作業です。

これは個人的主観になりますが、例えば「もの悲しさ」を連想させるもので言えば「雨」だとか「雪」など、視覚的にモノトーンのイメージを連想させるような音使いをします。

今作品でもその情景(それぞれの副題より)に合わせたカラーを選んで音にしたつもりですので、実際この彫刻作品を見て頂いた方に作品を取り巻く情景まで想像させるお手伝いが出来ていれば、僕の役目は果たせたかなと思います。

音楽を含め芸術というのはあくまで、芸術家が作品を通じて伝えたい・訴えたい事を見る側・聴く側がどのように感じ取るか、そこに共感できる部分はあるかが本質だと思うので、少しでも何かを感じ取り、共感できる部分を見つけて頂ければ芸術家にとって本望だと思います。

 

尚、今回の楽曲の真髄は情景その4「憎悪」にあります。

 

 

ちなみに動画右部分の題字・譜面の表紙・題字は僕の実の姉による書。

彫刻家 南部治夫氏の作品はこちら

彫刻作品 「悲しき祈り」

 

作 南部治夫

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